Translational Science とは

トランスレーショナルサイエンスには、科学的知識を臨床診療へ橋渡しする役割が含まれます。この用語は、創薬から前臨床(例:アロメトリックスケーリング)および薬物療法(患者ごとに個別化された投与)までの全てにおいて慣用的に適用されてきたため、人によって意味合いが全く異なります。こうした全ての定義を共有することは、学際的チームによる医薬品開発過程の全体に渡って全データへのアクセスをより容易にするために必要であることに加え、研究者らが予測科学によって医薬品開発の失敗確率をより容易に管理するためにも必要です。

現在、トランスレーショナルサイエンスにおける重要な取り組みは、国立衛生研究所(NIH)によって米国に設立されたClinical and Translational Science Awards(CTSA;臨床科学およびトランスレーショナルサイエンス資金)プログラムといった著名な政府機関によって推進されており、これらの資金は、臨床研究の構築および拡張における医学の革新、創薬の促進およびコミュニティの関わり合いといった分野に重点が置かれています。トランスレーショナルサイエンスにさらなる重点が置かれることは、NIHの新たなセンターであるNational Center for Advancing Translational Sciences(NCATS;国立先進トランスレーショナルサイエンスセンター)の設立が提案されたことから明らかです。
Innovative Medicines Initiative(IMI;革新的医薬イニシアチブ)は、より良質かつ安全な医薬品をより高速に開発することを目的とした官民共同による欧州最大の取り組みであり、現行の医薬品開発過程に存在する研究上のボトルネックを除去することが目標であると表明しています。

多くの企業がトランスレーショナルラインに従って再編成を行い、創薬、前臨床および臨床分野からメンバーを集めましたが、組織のビジョンを実行するためのITインフラが欠如しています。人々は連携し、データを共有し、得られたデータを利用して知見を獲得する必要があります。

 

 

トランスレーショナルサイエンスの責務

トランスレーショナルサイエンスの責務は、治療薬の有効性および安全性の特性についての予測精度をできるだけ早急に向上させることです。これは、以下の2つを同時に改善することにより達成される可能性があります。

• 創薬、前臨床および臨床の実験方法および実験材料
• 創薬、前臨床および臨床のデータ解析結果の統合および結合の促進における連携

医薬品開発業界は変化しており、トランスレーショナルサイエンスはその変化を主導しています。トランスレーショナルサイエンスには様々な利点があり、Certaraは、独自の能力によって、D360およびPredictFXといった製品を通じた研究に対するトランスレーショナルアプローチをサポートします。Certaraは、トランスレーショナルサイエンスに対するお客様の要望を手助けをいたします。

 

 

トランスレーショナルサイエンスの利点

 トランスレーショナルサイエンスとは、異なる専門知識を持つ人々および異なるソースから得られた情報を結集させることにより、研究員および経営者に対し、研究開発中の化合物についての大局的な考察を可能にすることです。こうした統合は、以下のような様々な面で医薬品開発過程に役立ちます。

 

医薬品の有効性の向上:

トランスレーショナルサイエンスにより、研究員は、所定の医薬品のために収集された全データに対する検証が可能になるため、医薬品の有効性を強化する能力が向上され、また、医薬品の治療域が拡大される結果、副作用を減少させることができます。治療による症状緩和と同時に毒性発現の防止を実現するような、医薬品の適切な投与量の決定には、常に困難が伴います。副作用を軽減させようとしてより少量が投与される結果、有効性の程度が望ましいレベルに達しない場合がしばしば見られます。

意思決定の促進: 

トランスレーショナルサイエンスは、科学者および経営者に対し、データに対する全体的な視点を提供し、より多くの情報に基づいたデータ主導型の意思決定を可能にします。伝統的な医薬品開発モデルは複数の研究開発部門から構成されているため、情報の伝達が妨げられ、かつ、一方向の流れがサポートされる結果、研究者は必要不可欠な事実の全容が判らないまま意思決定をすることになります。

より早い意思決定の実現: 

トランスレーショナルサイエンスによって情報の共有が促進されることにより、開発サイクルにおけるより早い段階で意思決定することが可能になります。現在は臨床開発段階に入った医薬品の大多数が失敗しているため、失敗する可能性のある医薬品を開発サイクルのより早期に決定できるということは、医薬品業界にとっては時間およびコストの大幅な節減になります。

R&Dの影響力および生産性の向上: 

トランスレーショナルサイエンスは、医薬品の有効性を向上させ、意思決定を促進し、より早い意思決定を実現することにより、R&Dの実効性および生産性を向上させます。医薬品開発サイクルに入る100,000種の化合物の内、医薬品として市場に出るのは約10種で、その中でも採算が取れるのはたった3種であるということが、広く知られています。前臨床段階における成功率が約10%向上することにより、組織は1種類の医薬品につき最大で1億ドルのコスト削減を実現できるということが、複数の研究から明らかにされています。臨床段階における成功率が同じく10%向上することによる効果はさらに大きく、1種類の医薬品につき最大で2億2500万ドルのコスト削減が実現されます。

R&Dコストの削減:

トランスレーショナルサイエンスによってR&Dの効率および生産性が向上することにより、医薬品の上市全体にかかるコストが削減されます。新たな医薬品の開発には15年以上の歳月および10億ドル以上のコストがかかる可能性があるということが、研究によって示されています。医薬品の上市にかかる時間が短縮されれば、有用な医薬品を、それを最も必要としている人々のもとへより迅速に届けられます。 組織は、トランスレーショナルサイエンスによって迅速かつ効果的に知見が共有されることにより、意思決定を最適化し、科学知識の臨床診察への橋渡しを手助けすることができ、最終的には患者の健康を向上させることができます。Certaraは独自の位置付けにあり、D360およびPredictFXといった製品を通じ、組織におけるトランスレーショナルサイエンスの要望に対して手助けをいたします。

お客様がトランスレーショナルサイエンスにおける目標を達成するためにCertaraがお手伝いできる内容についてご興味のある方は、こちらまでご連絡ください。

 

 

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